ついに、この人を出してしまおう。
何度も、ネタにしようと思っていた、個人レッスンの美人奥様「Sさん」。
この方は、私が知る人で頂点を極める「天然」です。
こんなに会話がかみ合わない人は、今まで生きてきて、初めての事。
なぜ3年もの間、この人を出さなかったのかと言うと、
お子さんが、有名な人なので、もしこれを見られたら…という事で隠しておりました。
しかし、PCを持っていないという事が分かり、ちょっとだけ公開しちゃいます。
もう毎週がネタの宝庫です!!。
毎週毎週、彼女は普通に…、私は大爆笑!!。
コロコロ話が変わるし、こんな人いる??という感じです。
では、「S夫人の世界」をお楽しみください…。
★S婦人の事件簿vol.1★
S婦人節
「先生、お久しぶりですわね」
「そうですか?先週もお会いしましたよね」
「そうだったかしら?。そうよね、お会いしたわよね。」
「毎週水曜日はお会いする日ですよ」
「先生、ヨロン島にいらしたんでしょう?」
「ええ。」
「言葉はどうされたんです?」
「言葉ですか?、ヨロン島は日本なんで日本語で…」
「お食事はどうされたんです?」
「まあ、ホテルですから、何とでもなりましたけど…」
「寝る時はベッドで??」
「そうですね。ベッドでした。」
「あらやだ、どんな格好で寝たんです?」
「どんな格好??。まあTシャツに短パンみたいな…」
「ほら、最近、黒酢が、はやってるでしょ。先生も飲まれるんでしょ」
「いや、黒酢は飲まないですけど…」
「だってほら、私、トマトがダメでしょ!。」
「Sさんって、トマト、ダメなんですか?」
「トマト、トマトって、先生、そんなにお好きなの?」
「いや、別に、好きとかキライとか言っているわけじゃ…」
「ははは〜、おっかしい〜、もう笑っちゃうわよ!!」
「お、おかしいですか??。な、何が??」
「せんせ〜って、面白い人ね。」
もう、はっきり言って訳がわからない!!。しかし彼女はとっても楽しそう!。教えていても、私の言っている事は全く伝わっていないと思うが、不思議と、上手には、なってきている…。
★S婦人の事件簿vol.2★
FAX
パソコンに向かう夜の10:00、一本の電話が…。
「はい、あらいです」
「あら、出ちゃったわよ」ガチャん!!。ツーツーツー…。
そして2〜3分後…、また電話が。
「はい、あらいです」
「あらやだ、また出たわよ」ガチャん!!。ツーツーツー…。
なんだ、この電話は?、一体…。
待てよ、今の声、どこかで…。
そしてまた2〜3分後、電話が…。
「はい」と出ると、「ザー」と、FAXの通信音。FAXを受信すると…。
しばらく、真っ白の紙…。すると、その真っ白の紙の中央に、カタカナで「ココロ」
という文字が書いてある。
「な、なんだこりゃ??。ココロって何??」
すると、またしても電話が…。
出るとまたしてもFAXの通信音。受信すると…
出てくる紙はまたしても真っ白。今度は、いつまでも真っ白。
…とページの最後の最後にカタカナで「ココロ」と書いてあり、それで終わり。
すると携帯に電話が。
「もしもし、私の声、聞こえてます?」
「はい、聞こえてますよ。」
「もーヤダわ〜、私ったら、ほら、今日、FAX買ったでしょ」
「その声はもしかして…」
「送ってみたのよ。届いたかしら。はははは〜。あら、いやだ、私Sです。ほら水曜日の!!。」
「やっぱりSさんですね。FAX買われたんですか?」
「せんせー、車に乗ってらっしゃるでしょ。」
「えっ?車?ええ乗ってますけど…」
「タイヤは何?、ヨコハマ??」
「は?、タイヤのメーカーですか?、何だろう?よく分かりませんけど…」
「ヨコハマになさい」
「ヨコハマですか?」
「そうよ、ヨコハマになさい。」
「何でヨコハマ?。それより、さっきの「ココロ」って何ですか?」
「先生も夜更かしは身体にドクですよ。」ガチャん!!。ツーツーツー…。
「えっ、え〜〜〜???」
翌日プールでお会いした。
「Sさん、夕べのFAXは、なんだったんですか?」
「あらやだ、先生、何でFAX買った事知ってらっしゃるの??。」
「だって、昨夜、延々と…」
「きっと超能力だわ。近頃そういう人いるのよね。」
「いや、だから、昨夜Sさん、うちに電話してきて…」
まあ毎週毎週、驚きの連続なんですが、これには参りました。しかし気になる…。『ココロ』ってなんだ??。
★S婦人の事件簿vol.3★
電話
S婦人から電話が…。
風邪をひいたらしく、ひどい声。今週の水曜日はお休みするという…。しかし、今週の水曜日は元々お休みの日で、先週、何度も何度も「来週はお休みですよ」と言ったのである…。
「あ、もしもし…」
「私が誰だか分からないでしょうね。」
「Sさんですよね。ひどい声ですね。」
「何で分かったのかしら?。超能力だわ…。実は風邪をひいたので、今週の水曜日は、お休みします。」
「あ、Sさん?。今週の水曜日は、お休みの日ですよ。」
「あら、どうして?。」
「先週も言ったじゃないですか!!。まあ、私のお休みという事で…。」
「都庁に行かれるの?」
「えっ??、都庁???…。いや、都庁には行きませんけど…。」
「じゃあ、どちらに?」
「まあ、いいじゃないですか。どこにも行かないかもしれないし…。」
「先生、お習字は時間がかかるわよ…。すっごくね。」
「お、お習字??。ですか…?」
「じゃあ、おやすみなさい。」
ガチャン!!。ツーツーツー。
相変わらず、すごい会話でした…。
★S婦人の事件簿vol.4★
好きな色
S婦人は、「ムラサキ」がお好きとみえて、いつも「ムラサキ」が入っている。
洋服でも、カバンでも。水着も…。いつもどこかに「ムラサキ」がある…。
そこで…。
「Sさんって、ムラサキがお好きなんですね!!」
「いいえ。私は、うすい青が好きなんです。」
「え〜っ!!。うすい青が好きなんですか??」
「もう、昔っからなのよ!!。ははは〜。」
「でも、水着もキャップもゴーグルも、ぜ〜んぶムラサキですよね。」
…と、S婦人は、自分の着ている水着を見て…。
「あらやだ、ムラサキだわ!!。ほ〜んと!!。ははは〜。」
★S婦人の事件簿vol.5★
沖縄
この日は、台風でもないのに、すごい雨…。
「今日は、すごい雨ですね。」
「台風が来たらプールも全滅ね。」
「プールが全滅??…。大丈夫ですよ。台風くらい…。」
「先生は、”台風慣れ”してらっしゃるから、いいわよ!。」
「えっ、僕が台風慣れ??。台風に慣れてなんかいませんよ!!。」
「沖縄の人は、台風なんてへっちゃらじゃない。」
「あのう、前から何度も言ってるんですけど、僕は沖縄の人じゃなくて…」
「じゃあ、やっぱり先生は、めん類がお好き?」
「じゃあって…。めん類ですか??。まあ好きですけど…」
「そうなのよね。うちの主人も、めん類が好きなのよ…」
「ご主人、沖縄の方なんですか?」
「いいえ、東京ですけど。」
「え〜〜っ??…」
いまだに私を沖縄出身だと思っていらっしゃるようです…。
★S婦人の事件簿vol.6★
水着
S婦人ネタは尽きない…。本日、風邪が治らず、3週間ぶりにお会いしたS婦人。そこで…。
「Sさん、お久しぶりですね。風邪はいかがですか?」
「もう全然治らなくて…、4日かかったわ…。」
「えっ!!。4日ですか?」
「4日じゃないわよ、15日かかったわ・・・」
「えっ、15日ですか?」
「もうや〜ね〜。15日じゃないわよ、3週間くらいかかったわね。」
う〜ん、いつもの調子。本日、S婦人は、またまた新しい水着を着てきた。しかし、なんと、おへそも出てしまうセパレーツ!!。色はまたしても青…。
「Sさん、また新しい水着ですね。」
「あらやだ、分かっちゃったの?」
「しかし、今回は、またまたすごいデザインですね!!。上と下が別れちゃってるし…」
「そうなのよ。いつもここにいらっしゃる方の水着を見て、それと同じのを欲しくなって新宿で探したのよ!!。今日は、いないわねえ…。」
「そういうデザインの水着来てる人って、いましたっけ??。」
「あ、いたいた、あの人よ…。」
…と、S婦人の指した先にいた人は、SPEEDOの膝丈までのサメハダ水着。しかも色は黒。…。
「え〜っ!!、あの人ですか?。全然違うじゃないですか??」
「そうかしら??」
…と自分の水着を見て、
「あらやだ、ほんと、全然違うわね…。」
その後も続くS婦人節。すると、今度一緒に大会に出る「関西弁の監視員」が話しかけてきた。
「せんせい、僕、何時くらいに辰巳に行ったらいいんですかねえ?。」
「そうだねえ、お昼くらいには来て欲しいなあ。」
「分かりました。そうしますわ。」
そのやり取りを、じっと見ていたS婦人。するといきなり、関西弁の監視員に…。
「あなた、なまってるわね」
「わかりますぅ??」
「あなた、アメリカ人?」
「え〜〜っ??。そんなん言われたの初めてですわ」
「じゃあ、フランス?」
またまた青の水着だったので、
「Sさん、いつも、青っぽい水着が多いじゃないですか?」
「そうかしら??」
「たまには赤い水着とかどうですか?」
「私ね、昔、25才くらいだったかしら、いや、17歳くらいの時、そうじゃなくて20歳くらいよね。じゃあ10歳??、そんなはずないわよ。やだ、高校生って何才??」
「はっ??、高校生ですか?。16〜18才くらいじゃないですか?」
「じゃあ、13才くらいね。」
「じゃあ13才??。えっ、何がですか?」
「何って、や〜ね〜。メガネよ。メガネかけたのよ。」
「は??。メガネですか?。」
「だって、メガネは顔の一部って言うでしょ。」
「そ、そうですね…。」
★S婦人の事件簿vol.7★
耳栓
本日もS婦人は、ご機嫌でございました。先週のセパレーツ水着は、どうしても泳ぎにくいという事で、今までの水着でいらっしゃいました…。そして、いつものS婦人節が始まった…。
「Sさん、こんにちは。」
「やだ、先生!!。こんにちは…って、朝じゃないの!!。」
「でも、もう、10:00ですけど…」
「ほら、私、しばらく、お習字、休んでたでしょ!!。」
「ああ、風邪でしたもんね。」
「それで、昨日久しぶりに行ったのよ。お習字に…。」
「はぁ…」
「そうしたら、お習字の先生に、なんて言われたと思う??」
「な、なんて言われたんです??」
「風邪ひかれたんですか?。ですって!!、失礼しちゃう!!。」
「えっ!?、え〜〜??」
「人をバカにしてるわよ!!。頭に来ちゃったわよ!!」
「え〜っ!!。だって、風邪だったんですよね…。」
「最近そういう失礼な人が増えたのよね!!。ほんと、ここ最近よ…。」
「ほんとの事じゃ…」
いつものS婦人である…。しばらく話をしながらプールで歩いていると、突然、プールにいた女性を指さし…
「あらやだ、あの人、変なイヤリング。」
「Sさん、あれは耳栓ですよ。」
「耳の中に入っちゃってるじゃないの!!。やだ、おかしい〜!!。ははは〜!!。」
「だから、あれは耳栓ですよ。」
「あれじゃ、まるで耳栓だわ。ははは〜!!。」
「そうですよ!!。だから、耳栓なんですよ。」
「うちの主人も耳栓が欲しいんですって。」
「ご主人、耳が悪いんですか?」
「やだ、も〜、先生も耳栓が欲しいの??。」
「いや、別にボクは欲しくないですけど…。」
★S婦人の事件簿vol.8★
金メダリスト
S婦人はお悩みの様子…。何かを思い出そうとしていた…。
「Sさん、何かお悩みですか?」
「そうそう、あれよ、誰だったかしら?、あの人…」
「だれですか?」
「ほら、オリンピックで金メダルとったじゃない…」
…と、S婦人は、背泳ぎのようなジェスチャー…。
「あ〜!!、背泳ぎなら、鈴木大地じゃないですか?」
「ちがうわ…」
「オリンピックで金メダルだと、岩崎恭子とか…」
「全然違うのよね…」
今度はバットを振るようなジェスチャー…。
「えっ!!、もしかして、野球ですか?」
「誰だったかしたら…オリンピックで金メダル…」
「野球で金メダリストって??誰ですかね??」
「ほら、佐藤さんだったかしら…。」
「佐藤さん??ますます分からないです…」
「"さ"がつくのよ。"さ"が…。誰だったかしら。」
「さ、ですか…?。斉藤とかっていましたっけ?」
「今なんとおっしゃった??」
「斉藤さん??」
「そうだわ!!。思い出した!!。長島さんよ!!。ほら、監督とかしてるでしょ。」
「え〜〜っ!!長島さん??。オリンピックも金メダルも関係ないし、さ、もついてないし…」
「私、見ちゃったのよね。」
「えっ、何を??」
「食べてたのよ。」
「長島さんが、なにか食べてたんですか?」
「やだ、先生、夜だもの、ランチなわけないでしょ!!。ははは〜。」
「ランチなんて言ってないんですけど…。」
「先生、お野菜もちゃんと食べなきゃだめよ。」
結局、なんで長島が出てきたのか??。なんで長島が金メダルなのか、疑問である…。
★S婦人の事件簿vol.9★
みずほ銀行
ある大雨の日の朝、携帯にS婦人から電話が…。
「あのう、起きてますか?」
「おはようございます。その声はSさんですね。」
「おやすみでしたでしょ。」
「もうとっくに起きてますよ。…というより、もうプールに向かってますよ。」
「今日とっても雨が降ってるでしょ。先生、車でしょ。どちらを通られるんですの?」
「ああ、どこかに出てきていただければ、行きますよ。」
「ほら、祖師谷に、みずほ銀行があるでしょ。」
「ああ、ありますね。じゃあ、みずほ銀行の前でいいですか?」
「ちがうのよ、私が使っているのは、成城のみずほ銀行なのよ。」
「は?。じゃあ、成城のみずほ銀行に行けばいいですか?」
「ははは〜。なんで成城なのよ!!。祖師谷でしょ。」
「ええっ!?。じゃあ、祖師谷でいいんですね。」
「だから、私が使っているのは、成城なのよ。先生っておかしな人ね!!。」
「おかしいのは…。それより、祖師谷に行けばいいんですよね。」
「祖師谷のどちらにいらっしゃるの?」
「みずほ銀行ですよね。」
「もーやだ、先生!!。みずほ銀行は、成城なのよ。私が使っているのは!!。」
こんな会話が何度も繰り返され、ついに・・・。
「あのう、もう、祖師谷のみずほ銀行についちゃったんですけど…」
「どうして、みずほ銀行にいらっしゃるの?」
「Sさんをお迎えに来たんですよ。」
「やだ、先生!!。わたしはプールにいるわよ!!」
「え〜??。プ、プールにいるんですか?」
一体何の電話だったのだろうか…。
★S婦人の事件簿vol.10★
泳ぎの見本
「先生、いっぺんクロールやっていただけます?」
「じゃあ、やりますから、水中で見ててくださいね」
ゆっくり分かりやすく泳いで、水から顔を上げると、S婦人が水に潜ったまま、全然違う方向を見ている…。
「Sさん、見てました??」
「先生、どこにいらっしゃったの??。探したわよ」
「探したって…。目の前を泳いでたじゃないですか!」
「たくさん人がいるから、わからなくなっちゃったわ」
「じゃあ、もう一回泳ぎますから、今度は見ていて下さいよ」
そして、もう1度、泳ぐ…。顔を上げると、今度はどこにも姿が見当たらない…。しばらくすると、更衣室から出てくるSさん…。
「あれ??、Sさんどこに行ってたんですか?」
「ロッカーに忘れ物しちゃったから、とりに行ったのよ」
「何をとりに行ってたんですか?」
「それがね、何を忘れたのか忘れちゃったのよ。ははは〜。」
★S婦人の事件簿vol.11★
お休み
12月の暮の夜、1本の電話が…
「起きてますか〜?。」
「あらら、その声はSさんですね。こんばんは。」
「先生、私ね、1月はお休みしなきゃいけないわ。」
「あら、どうされたんですか?」
「ははは、も〜やだ〜、先生。ほら、うちの娘が子供を産んだのよ。」
「え〜、オメデトウございます!!。お孫さんですね。」
「違うのよ。娘から子供が生まれたのよ。」
「娘さんにお子さんができたってことは、お孫さんですよね。」
「も〜や〜ね〜。娘の子供って言ってるでしょ!!。わたしの子供の子供よ。…あら、孫だわ。あらやだ。孫じゃないの。大変だわ!!。」
ガチャン!!。ツーツーツー。
翌日、FAXが…。
「センセイヘ マゴタンジョウ イチガツヤスム」
な、なんだ?この文章は?。なぜ、カタカナ??。文面もまるで電報!!。
★S婦人の事件簿vol.12★
肩
…そんなわけで昨日は、久しぶりのS婦人でした。
「先生、お知らせ見ましたけど、お肩どうされたんです?」
「それが、原因がわからないんですよ…。」
「私もね、痛くなっちゃったのよ。」
…と足を触っている。
「足が痛いんですか?」
「足?、や〜ね〜足なんて痛くないわよ。先生が痛いのは肩なんでしょ!。」
「そ、そうです。僕は肩が痛いんですけど…どこが痛いんですか?」
「ほら、ディズニ−シーに行ったでしょ。」
「はあ…」
「靴はいて歩くでしょ。そうそう、先生の足は何cm?」
「ボクは足が小さいんですよ。24.5cmしかないんです。」
「24cmしかって、おっしゃいますけど、私より大きいわよ!!。ははは〜」
「そ、それより、ディズニーシーにいつ行かれたんですか?」
「あらやだ、そんな昔の話、なんでご存知なのかしら…」
「ご存知って…」
「むかしむかしよ。大むかし!!。も〜、先生は何でもよくご存知ね。先生って東大?」
「東大じゃありませんよ。」
いつものS婦人節は健在でございます…。
★S婦人の事件簿vol.13★
大変なこと
S夫人は3月10日まで「大変な事がある」ということでお休みとなりました…。
「先生、私ね大変な事があるので3月10日までお休みします」
「大変な事ってなんですか?」
「や〜ね〜、そんなに大変な事じゃないわよ」
「え〜っ!!、でも…、大変な事があるからお休みなんですよね。」
「大変大変って、先生どうなさったの?」
「いや、僕はたいへんじゃありませんよ…。」
「無理しない方がいいわよ」
「いや、無理はしない方がって…」
「頑張るのもいいけど、車の運転には気をつけて。」
「は?。く、くるま??、ですか?」
ガチャン!!。ツーツーツー。
★S婦人の事件簿★vol.14
久しぶり
「Sさん、お久しぶりですね。」
「そうね。先生、3週間ぶりね。」
「いや、2週間ぶりですよ。」
「あら、3ヶ月ぶりかしら?」
「いや、だから、2週間ぶりですよ。」
「3年ぶりってことは、ないわよね。」
「だから、2週間ぶりです!!って。」
★S婦人の事件簿★vol.15
血液型
「先生って血液型、何型?。」
「僕はO型です。」
「あら!!、O型なの!!。」
「えっ!?、O型が、なにか…?。」
「O型っていえば、私が高校の時にね、クラスにO型の子がいたのよ。ははは〜。偶然ね!!。」
「ぐ、偶然ですか…??。O型なんて、どこにでもいますけど…。じゃあ、Sさんは何型ですか?。」
「ふふふ…。何型だと思う?。」
「ぼく当てましょうか?。ずばりAB型ですね。」
「違うわよ。O型よ。」
「え〜っ!!。O型なんですか?。」
「そうよ。先生さっき、おっしゃってたじゃない。やだわ〜。もう忘れちゃったの?。」
「いやいや、さっき言ってたO型って言うのは僕の血液型なんで…。」
「ほんと、忘れっぽい人ね。」
「わ、忘れっぽいって…。Sさん、いいですか。ぼくの話をよ〜く聞いてくださいよ。O型は、ぼくの血液型なんですよ。ぼくが聞いているのは…」
「もう、ぼくぼくって、先生もたいへんね。」
「たいへんですよ。ほんと…。」
★S婦人の事件簿★vol.16
自転車
「先生、自転車やさんの木梨さんってご存知?。」
「ええ、知ってますよ。とんねるずの木梨ノリタケの実家ですよね。」
「自転車を売って、ご商売してるのよ。」
「ええ、知ってますよ。」
「あそこのご主人、わたし、昔から知ってるのよ。」
「そうなんですか?」
「木梨さんのお嫁さん、色が白くてとってもきれいな方なのよ。」
「安田成美ですよね。」
「そうそう、安田さんだわ。先生、何で知ってらっしゃるの?」
「そんなの、みんな知ってますよ。」
「そうよね。先生も自転車に乗ってらっしゃるものね!!。」
「いやいや、自転車に乗ることは関係なくて…。」
「私ね、自転車に乗ると、つい右に曲がっちゃうのよね。」
「つい右??ですか…」
「くせよ。くせ。誰にでもあるじゃない、くせって。」
「そんなくせの人いますか??。それに、ついつい右に曲がってたら、行きたいところに行けないじゃないですか?」
「あら。あらやだ。先生!!。そうなのよ!!。先生って、何でもご存知なのね!!。感心しちゃうわ。ははは〜。やだもう…。」
「Sさん、自転車、乗らないほうがいいですよ…。」
★S婦人の事件簿★vol.17
インターネット
「せんせい、私、インターネット始めたのよ。」
「え〜っ!!え〜〜!!、Sさんインターネット見れるんですか?」
「ええ。今朝も見てきたわよ。」
「ええ??、い、いつからインターネット見てるんですか?」
「そうねえ〜、先月くらいかしら。」
「せ、先月〜!?。そ、そうでしたか…。」
「インターネット、とってもきれいね。」
「そ、そうですか…」
「でも、お手入れ大変ね。」
「お手入れ??。そ、そうですね、お手入れしないと…」
「私ね、むらさき色が好きなのよね。」
「そ、そうですか。むらさき??。…しかし、いつからパソコン始めたんですか?。全然知りませんでしたよ。」
「あらやだ、先生!!。パソコンなんて始めませんよ。ああいうのは、苦手よ!!。苦手!!。」
「えっ?、だって、インターネット見てるって…」
「そうよ。先生は、お花とか植木とかお好き?。」
「も、もしかして、ガーデニングですか?」
「そうよ。ガーデニングよ。」
「そうよって…。さっき、インターネットって…。」
「??インタ…何??。もう、先生って英語ペラペラなのね。」
★S婦人の事件簿★vol.18
ソープ選手
アテネ五輪の選考会でソープ選手がフライングで失格し、代表を逃したのですが、2位だった選手が譲った事件がありました…。
「先生、ソープさん、出られるんですってね。」
「Sさん、そのNEWSご存知でしたか?」
「その、何とかさん、すごいお金もらったんですって!!。」
「あ〜!、グレッグ・スティーブンス選手は、テレビ出演料をもらったんですよね。」
「4億円??、あらやだ、3000万だったかしら?」
「いや、そんなすごい金額じゃ…。490万とか言われてますよね。」
「先生、見に行ってらしたんでしょ。」
「いや、僕が見に行ってたのは、日本選手権ですから…」
「チケットまだあるんですの?。」
「いや、もう終わっちゃったので…」
「2枚いただこうかしら…」
「いや、もう終わっちゃったんですよ。」
「ソープさんが出るなら見たいじゃないの。」
「いや、ソープ選手が出るのは、オリンピックなんで…」
「え〜、先生!!、オリンピックに、お出になるの?。」
「いや、僕はオリンピックには出ませんよ!!。」
「楽しみだわ〜。」
「…」
S婦人は、ソープ選手を本当に分かっているのかさえ疑問である・・・。なぜなら、以前に「ソープさんの息子さんの話」を聞いたことがある…。「ソープさんの息子さんって、優秀なんですってね!!。」と言っていた。私もそれにつられて、「そうらしいですね…。」と言ってしまったが…。
★S婦人の事件簿★vol.19
「バタフライの話」
S婦人の最近のお気に入りの泳ぎは、バタフライである…。
「Sさん、今日は何から泳ぎましょうか?」
「先生、バタフライって手はどうするんでしたっけ?」
「バタフライから行きましょう。手はですね…」
「あらやだ、先生、かわいい手ね。」
「そ、そうなんですよ。手が小さいんですよ。」
「あらやだ、足よ、足。」
「あ、足ですか?。そう、足も小さいんですよ…。」
「でも靴、はかれるんでしょ。」
「そりゃ、靴ははきますよ。」
「そんな事より、早く泳ぎましょう!!。」
「は?。早くって、Sさんが色々と話を…」
…と、泳ぎ出したS婦人はクロールでした…。
★S婦人の事件簿★vol.20
お習字
S婦人はお習字が得意。どうも、師範の免許があるらしい…。その話に持って行こうとしても、必ず、話の方向が変わってしまうので、結局分からずじまいだが…。
「先生って、字、お上手よね。」
「そうですか。ありがとうございます。でも独学なんですよ。」
「空海もお上手よね。」
「く、空海??。」
「空海が最澄に渡した手紙って、お読みになったでしょ。」
「え〜??。空海が最澄に??。そんな手紙読んだ事ありませんよ。」
「ははは〜。あれっておかしいわよね。」
「そ、そんなに面白い手紙なんですか?」
「思い出しただけで笑っちゃうわ〜。ははは〜。」
「でも、漢字だらけですよね。だいたい、昔の漢字って読めるんですか?」
「先生、やだも〜。なんて書いてあるのかは、わかんないわよ〜。だって、知らない字ばっかりよ〜。」
「は〜??。なんて書いてあるのかわかんないんですよね?。」
「ほんと、空海って面白い人ね。」
「そうそう、Sさんは、お習字を教えてらっしゃるんですか?」
「やだ、先生〜。私は空海じゃないのよ!!。ははは〜。」
また今日もわからなかった…。
★S婦人の事件簿★vol.21
Sの字
S婦人は最近、水泳の本を買ったらしい…
「先生、つかぬ事お伺いしますけど」
「はい、なんでしょう?」
「Sの字ってなんですか?」
「Sの字ですか。手のかきを、アルファベットのSのようにかくので、そう言われてるんですよ。」
「先生やってみてくださる?」
「はい。じゃあ潜って見ていて下さいね。」
私が泳いでいるところを潜って見ているS婦人。
「はは〜ん。なるほど…」
「わかります?」
「確かにハの字だったわね。」
「ハ、ハの字??。違いますよ。Sの字ですよ!!。」
「ハって感じよね…。なるほどね…。」
★S婦人の事件簿★vol.22
橋爪さん
以前にS婦人と「古橋さんと、橋爪さん」の話になった事があった。その時に、橋爪さんに憧れていたと言っていた…
「Sさん、僕、この前あるPARTYに出たんですけど、そこで、あの古橋さんとライバルだった橋爪四郎さんにお会いしたんですよ。」
「あら、そうでしたの。」
「橋爪さんって、たぶん今は70才くらいだと思うんですけど、背が高くて、とってもハンサムでステキな人でしたよ。」
「私もお会いしましたのよ。」
「えっ!?、Sさんも橋爪さんに会った事があるんですか?。」
「よくお会いしますよ。」
「えっ〜!!。そうなんですか!!。いつお会いしたんですか?」
「ついさっき。」
「ついさっき!?。ど、どこで…??」
「その辺で…。いや、あの辺だったかしら。」
「そ、その辺?」
「だって、橋爪さんでしょ。あらやだ、あの方、橋爪さんじゃなかったかしら…。」
「そ、その人、きっと、橋爪さんじゃないと思いますよ…。」
★S婦人の事件簿★vol.23
ピーン
S婦人は「大発見だわ!!」とか、「ピ〜ンと来た!!」という事を毎回おっしゃっている…。この日も…。
「先生、私ね、この前、150m泳いだのよ。」
「すごいじゃないですか!!。」
「その時にね、ピ〜ンと来たのよね。」
「ピ〜ンと来たんですか?」
「そうなのよ!!。ピ〜ンきたのよ。ピ〜ンと!!。」
「何がピ〜んと来たんですか?」
「雨が降りそうだわ!!って。そしたら夜に雨が降ったのよね〜。」
「あ、雨!?。しかも夜!?。そ、それはすごいですね…。」
★S婦人の事件簿★vol.24
マニキュア
S婦人は爪の形がとってもきれい。縦に細長くてカマボコ形!?というか、私がまっ平な爪なので、とってもいい形をしているなあ…。…と思ったら、妙な感じが…。よく見ると、左手の人差し指の爪だけにマニキュアがついていた…。
「ちょっと、Sさん、左手見せていただけますか?」
「あら、どうなさったの?」
「なんで、人差し指だけ、マニキュアが塗ってあるんですか?」
「あらやだ、ほんとだわ。何でかしら?」
「え〜!?。何でかしらって、ご自分で塗られたんですよね。」
「いいえ。私は塗りませんよ。」
「じゃあなんで…」
「上から落ちてきたのかしら」
「う、上から??。マニキュアが??」
「そうだわきっと。誰が落としたのかしら…」
★S婦人の事件簿★vol.25
むすめ
S婦人には、ふたりの娘がいる。
「先生、うちの娘ね、結構もらってるらしいのよ。」
…と、指でお金のサイン。
「お、お金ですか、そうなんですか…。」
「なんだかね、小泉さんと会ってるらしいわよ。」
「こ、小泉さん!?。小泉総理ですか?」
「そう。小泉さんよ。」
「娘さん、一体、何の仕事してるんですか?」
「あら?。なんだったかしら??。え〜と、え〜と…。」
「お金もすごくて、小泉さんに会うなんて何の仕事か興味ありますね…。」
「やくざ…だったかしら…。」
「や、やくざ??。そ、それは違うんじゃないですか?」
「やくざ、やくざ…、そうそう!!。やくざいしよ!!。薬剤師!!。」
「でも、なんで薬剤師が小泉さんに…!?」
★S婦人の事件簿★vol.26
バタフライ
S婦人はバタフライが大好きである。
「先生、私、今日は、バタフライばっかりするわ。」
「じゃあ、そうしましょう!!。」
「先生、泳いでくださる?」
「はい、じゃあよく見ていて下さいね。」
水に潜って見ているS婦人。…んん??、なんだか水中で、しゃべっているみたい…。
「はは〜ん。」
「Sさん、何か、水の中でしゃべってましたか?」
「あらやだ、先生聞こえたの??」
「いや、全然聞こえませんけど。でもしゃべってるように見えたので…。」
「地獄耳ね。」
「いや、だから、何にも聞こえませんよ。だいいち、水中はしゃべっても聞こえませんよ。」
「もう分かったわ。そのとおり。新宿よ。」
「はぁ〜??。新宿って何ですか?」
「もう、聞いてたくせに。とぼけちゃって。」
★S婦人の事件簿★vol.27
お休みの連絡
本日、S婦人は、お休みでした。その事についてのFAXが先週届きました。その全文を…。
「あらい先生お元気ですか。 私は、このたびお休みすることになりました。 追伸、7月14日」
・・・この日本語おかしいと思います…。しかも、お休みする日が追伸になっている…。
★S婦人の事件簿★vol.28
みどりさん
以前の話です…。プールに来た、中山みどりさんを見て…。
「あの方、先生と泳いでらっしゃる方よね。」
「ああ、みどりさんですね。」
「みどりさん??。違うわよ。ピンクさんよ。」
「いやいや、キャップはピンクですけど、名前がみどりさんなんですよ。」
「おかしいわね〜。ピンクにしか見えないわ〜。」
「だから、名前がみどりさんなんですよ。帽子は確かにピンクですよ。」
「あの方、本当にみどりさん??」
「そうですよ。みどりさんですよ!!。」
「やっぱりおかしいわ〜。ピンクにしか見えないのよね…。」
★S婦人の事件簿★vol.29
オリンピック
S婦人は、8月はオリンピックに夢中だったとのことです…。
「先生、オリンピック、ご覧になりました?」
「ええ、結局、全部リアルタイムで見てしまったんで、寝不足でしたよ!!」
「ほら、あの、橋の欄干につかまってた人、川に落ちちゃったじゃない。」
「か、川??、ですか・・・?」
「そう、ドボン!!って。」
「ど、ドボン??、・・・」
「あの人、あの後どうなっちゃったのかしら…」
「Sさん、あのう、それって、オリンピックですか?」
「オリンピックよ。やってたじゃない!!。アテネ?でしょ。」
一体、何の競技だったのか…。
★S婦人の事件簿★vol.30
8月
S婦人はお習字の師範の資格を持っている。…と以前に聞いた。個展もしたことがあると言っていたはず…。
「先生、私ね、お習字始めるのよ。」
「あれ??。お習字やってましたよね。」
「8月から始めるのよ。」
「は、8月って、来年ですか?。」
「やだも〜、今年よ。決めたら早いわよ。」
「でも、もう9月ですけど…。」
「えっ??、9月??。やだ、過ぎちゃったわ。大変だわ。」
★S婦人の事件簿★vol.31
ピアソル
S婦人は、何度説明しても「ピアソル」を、「ピクルス」だと思っている…。
「先生、ピクルスさんは、いかがでした?」
「ピクルスじゃなくて、ピアソルですよ。」
「ピクルスさんなんて、おかしな名前ね〜。食べものみたい。ははは〜。」
「いや、だからピアソルですよ。」
「ハンバーガー、お好きなのかしら?」
「いや、どうでしょうね〜?」
「あらやだ、ハンバーガー屋さんにお勤めなの?」
「えっ??誰がですか?。」
「ピクルスさん!!」
「あ、あのう、何度も言うようですけど、ピアソルなんですけど…」
★S婦人の事件簿★vol.32
うどん
「先生、お昼はおうどん召し上がるの?」
「えっ、うどんですか?。食べることもありますよ。」
「じゃあ、昨日も、おうどん召し上がったの?。」
「いや、昨日は食べてませんけど…。」
「あらやだ、じゃあ今日、召し上がるの?。」
「いや、今日も食べないですけど…。」
「まあ、先生ってほんとに、おうどん好きね〜。」
★S婦人の事件簿★vol.33
こっそり
「先生、バタフライのコツを、こっそり教えていただきたいんですけど。」
「こ、こっそり?、ですか?」
「そう、こっそりね。聞かれたら大変だわ。」
…と、急に声が小さくなるS婦人…。
仕方なく、私も、ひそひそ声で…。
「バタフライのコツはですね〜、まず…」
「…………」
どんどん声が小さくなっていき、口は動いているが、S夫人の声は全く聞こえない…。
★S婦人の事件簿★vol.34
クリスマスパーティー
「先生、クリスマスパーティーは、赤いお洋服を着るの?。」
「ええ、今年は赤がテーマなので、何にしようかと…。」
「私ね、青が好きなのよ。」
「そ、そうでしたね。で、でも、本当はムラサキがお好きなんじゃないですか?。いつも水着もムラサキですし…。」
「ムラサキ??、やだ、私は昔っから、青が好きなのよ。」
「で、でも、今日来てらっしゃる新しい水着もムラサキですよね…」
「あらやだ、ホントだわ〜。ムラサキだわ〜。」
★S婦人の事件簿★vol.35
キャップ
S婦人はいつもムラサキのキャップをかぶっている。そして、そのキャップにはマジックで「S.S」と書かれていた…。S夫人のイニシャルは「K.S」。きっと娘さんのキャップなのかな〜と思っていたが…。
「あのう、ずっと気になってたんですけど、キャップにS.Sって書いてあるじゃないですか。」
「ああこれね。先生ってよく見てるわね〜。感心ね!!。」
「でも、Sさんの名前って、頭文字がKじゃないですか。なんでSなんですか?」
「先生、やだもう〜!!。そうよ、私の名前はKよ。だからK.Sに決まってるじゃないの!!。」
「いや、でも、S.Sになってますよ。」
…と、キャップをとって自分で確認するS婦人…。
「あらやだ、ほんと!!。S.Sになってるわ。誰かしら。KをSにしちゃったの…」
★S婦人の事件簿★vol.36
修正したキャップ
前回、S婦人は、自分のキャップに間違ったイニシャルを書いていたことが判明した。S婦人のイニシャルは「K.S」。しかし書いてあったのは「S.S」。間違いに気づいたS婦人は、翌週書き直してきたのである…。
「あっ、Sさん、キャップのイニシャル書き直したんですね。」
「イニシャルとは??」
「キャップに、ご自分のイニシャルを間違って書いてたじゃないですか!」
「あらやだ、これのことね。」
…と手にしたそのキャップには…。「S」を「×」で消してあった。そこまでは分かるが…。そのすぐ横に、また「S」が書いてあり、それをまた「×」で消して「K」と書いてあった…。
★S婦人の事件簿★vol.37
年賀状
S婦人から年賀状が来た。まあ、よくある印刷屋さんに頼んだもののようで、ニワトリの絵と、「謹賀新年」と書かれてある。それだけでは別に何のおかしなところもない。しかし手書きで書いてあったメッセージにちょっとおかしなところが…。年明け、お会いしたときに聞いてみた…。
「Sさん、年賀状ありがとうございました。」
「あらやだ、先生に送ってないわよ〜。」
「いや来てましたよ。」
「そんなはずないわ。」
「な、何でですか?」
「だって、すぐにお会いできると思ったから、出さないつもりだったのよ〜。」
「あ、あのう、そ、そうだったんですか…。やっぱり…」
その年賀状に書いてあったメッセージとは…。
「今年は出さないつもりですので、お年賀状は失礼します」
と書かれていた…。
★S婦人の事件簿★vol.38
宗派
「先生は、初詣はどこにいらしたの?。」
「僕は毎年、増上寺に行くんですよ。」
「あら、そうでしたの。」
「今年も行きましたけど、にぎやかでしたよ」
「あらやだ、先生は何宗なの?。」
「な、何宗??。いや、うちは、特にないんじゃないですかね〜。」
「私はね…あらやだ、何宗だったかしら…。天台宗かしら?、いや、真言宗だったかしら?、いや、日蓮宗?。先生、私なんでしたっけ??」
「し、知りませんよ。キリスト教じゃないですか?。な〜んて…」
「先生、今なんておっしゃった??。」
「キリスト教…」
「それよそれ。その、なんとか宗よ!!。」
わ、わからない…。
★S婦人の事件簿★vol.39
おしりの穴
S婦人には1歳になるお孫さんがいる。
「先生、こんなこと言っていいのかしら…」
「な、何ですか?」
「うちの孫のことなんです…。」
「ああ。はい。もうすぐ1歳ですよね…」
「あの子の頭がね。とっても小さいのよ。」
「へぇ〜。まあ、でも今どきの子っぽくていいんじゃないですか?」
「違うのよ、頭はこんなに小さいのに、おしりの穴が、こんなに大きいのよ!!」
…と、S婦人が両手で作った穴の大きさは直径10cmくらいの円。
「そ、そんな馬鹿な…」
「ほんとにビックリしちゃったわよ〜」
★S婦人の事件簿★vol.40
着信履歴
ある日、プールから上がると携帯の「着信履歴」に「S婦人」からかかってきていたので、すぐに電話をした…。
「はい。皆さんこんにちは。Sですけど。」
「あの、Sさんですか?。あらいSSのあらいですけど…」
「あらやだ、先生なの??。」
「ええ。でも、今、Sさん、みなさんって言いましたよね…」
「いいえ。言いませんけど。」
「そ、そうですか。まあいいんですけど…。あのう、お電話いただいたみたいで…」
「いいえ。しませんけど…」
「いや確かに、11:30に、着信になっているんですよ。」
「いいえ。私は一切しませんよ。」
「そ、そうですか。まあ別に何でもなければいいんですけど…。」
電話を切ったところ、留守番電話が入っていることに気づいたので聞いてみました…。すると…案の定、留守電にはS婦人の声が…。
「もしもし??聞こえてますか??。あらやだ、さっきから何にも言わないわ〜!!。もしも〜し、聞こえてらっしゃるなら何かおっしゃってくださいね!!。も〜しも〜し!!。お耳が悪いのかしら。お気の毒だわ…。お耳の病院に行かれたらいいわ。ちょっと待って!!。………(ここで何かを取りに行っているみたい)………。はいはい、お待たせしました。03の37××の××××です。あら?。あら?。あらやだ、わたし誰にお電話してたのかしら。誰だったかしら。困ったわ。どなたですか〜??。では…」
…と、ここで留守電できる時間が終わっていた…。一体誰にかけていたのか?。そして、いつまで続いていたのか?…。
★S婦人の事件簿vol.41★
腰痛
「先生、私、最近、腰が痛いのよね〜。」
「あら、腰ですか。それは心配ですね…。」
「昨日の夕方くらいに痛くなったのよ。いや、先週の火曜だったかしら…?」
「先週の火曜!?。全然違うじゃないですか…。まあいいや…。痛いのは腰のどのへんですか?。」
「この辺なのよ…。」
S婦人が痛いところを手でさわる…。
「…Sさん、そ、そこは肩ですね。」
「何で痛いのかしら?」
「原因は分からないんですか?。」
「それが全然分からないのよ…。ぶつけた覚えはあるんだけど…。」
「ぶ、ぶつけたんですか!!。じゃあ、それが原因じゃないですか!?。」
★S婦人の事件簿vol.42★
かもめ
「先生、パスコのパンって好き??」
「パスコのパンですか?。パンのメーカーは、よく分からないですけど…。」
「私、パスコのパンが好きなのよね〜。」
「そ、そうなんですか…。」
「そうそう、この前、お庭でパスコのパンを食べてたら、かもめに食べられちゃったのよ〜。ははは〜。」
「か、かもめに??。し、しかも、お庭で??。」
「そうなのよ!!。それも、よってたかって!!。もう大変だったわよ〜!!。」
「そ、それは、もしかして、カラスじゃないですか…?。」
「もう、違うわよ!!。かもめよ、かもめ!!。カラスなわけないでしょ!!。先生っておかしな人ね〜。」
「そ、そうですね…。」
★S婦人の事件簿vol.43★
スイミングマガジン
「先生、先生がこの前おっしゃってた、雑誌、買って見たわよ!!!。」
「あ〜!。スイミングマガジンですね!!。」
「あの雑誌、面白いわね!!。おかしくておかしくて、笑いが止まらなかったわよ〜。」
「え〜っ!?。そ、そんなに、面白かったですか?。」
「だって、あんなに、お魚が取れるなんて…!!。ほんと、笑っちゃったわよ〜。」
「お、おさかな??。Sさん、いったい何の雑誌買ったんですか?。」
「スイミングマガジンよ!!。」
★S婦人の事件簿vol.44★
お手本
S婦人は、今、バタフライに夢中。何度も何度も「お手本をやって!!」と言う。お手本は何度やってもいいのだが…。