12月19日金曜日
午前9:00、盛岡に向けて出発しました。
午後12:50盛岡に到着!
決戦となる会場の下見に行くことに。
会場のプールは50mプールを横に使って「25m×8コース」「25×5コース」の2面を使って行われます。
少々、水温は高め。
早速、有名な皆様が泳いでいました。
あらいSS選手団も各自アップして100×20 2.00を。
この日はおとなしく身体を休め!? 翌日に備える…
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翌朝 いよいよ大会当日
空は快晴 絶好の決戦日和である
11:00に開場。
あらいSS選手団は11:20に開場入り。
さっそく 世界記録の申請を。
万が一ということが あるかもしれない・・・!?
申請用紙をもらい、現時点での世界記録&日本記録を確認する。
「あれ・・・??」
調べていた記録と ずいぶん違っている・・・
記録は、かなり更新されていました。
まあ、とにかく全力で行くのみ!!
公認水着のメーカー名と番号を調べ記入する。
提出するのは、もちろん高橋総監督。
次に、リレーオーダーを提出。
これも間違いがないかどうか、選手一同、入念にチェックをし、総監督に渡す。
総監督「お前ら、もうこれでやるしかなくなったぞ。」
選手団「はい、総監督。 もう行くしかないっす!」
総監督「じゃあ、オーダーを提出してくるからな!」
選手団「総監督、よろしくお願いします!!」
総監督のデカすぎる背中が、遠のいていく・・・
現在時刻は12:00。
リレーのスタート時間は13:30
各自準備を始める。
ストレッチを始めたり、サプリを飲んだり、黙々と自分に集中し、無駄な会話は一切ない。
プールに持って行くものを最終確認。
12:30アップを始める。
しばらくして
「あらいSSのみなさま 世界記録の申請を されていますので 撮影をしますから 本部前に集まってください!」
アップをやめ、本番水着に着替え、本部前に。
リレーの4人がそろう。
ここで最終の作戦会議を行う。
とにかく、まわりがどうであろうと、自分たちのレースをすること。
そして、他のチームには言えない、重要な作戦の決行を・・・
この作戦だけは、絶対に聞かれてはいけない。
本部から、あらいSSが呼ばれ、水着のチェックと、チェック済みという確認のための、写真撮影が行われる。
13:00 招集が始まる。
全国から、このために集まったと、みられる選手たち
選手たちは皆、自信に満ち溢れている
「では男子2組目の皆さま コースへ移動してください」
招集所からコースへ移動する
さあ いよいよ決戦のときが来た!
選手紹介がされる。
選手の緊張は最高潮に達する!
「あらいSS」と紹介されるが手を振る余裕もない
もう皆、集中&緊張感いっぱいである・・・
選手紹介が終わり、第1泳者の藤城氏が、スタート台へ。
普段の藤城氏からは、想像がつかないような雄たけびを上げる
「うお〜〜〜!行くぞ〜〜!」
総監督の怒号が飛ぶ!
「いけ〜〜!、このやろう!」
「よっしゃ〜!!」
「気合を入れていけ〜!」
「うお〜〜〜〜!!」
もう みなただただ 叫んでいるだけで何を言っているのか わからない・・・
「ようい、ドン!!」
一斉にスタート!!
すごい勢いである。
横一線で 50mの折り返し。
世界記録を 申請しているので 3人の計時が席を立つ。
100m折り返し。
藤城氏は えらい速いタイムである・・・
これ、大丈夫か・・・??
次に泳ぐ院長の目は もはや獲物を狙う ライオン(ネコ科)のような 眼をしている・・・
院長がスタート台に上がる。
「うお〜〜〜!」
ライオンが 雄たけびを上げた!
院長がスタート!
これまた とんでもない勢いで 飛び出していく!
まるで 50mのレースを 見ているかのようである。
ゴールした藤城氏は 何とベストを3秒も更新!!
なかなか立ち上がれない・・・
ここで放送が入る
「ただいま 2コースを泳いでいる あらいSSは 世界記録に挑戦中です。」
「うお〜!! やったれ!」
総監督のゲキが飛ぶ!
つぎを泳ぐYASU。
かなりの緊張の様子・・・
その表情は いつも以上に 不安げである・・・
眉毛は一段と 下がっている・・・
「あ、あのう・・・ 院長はいま 50mですよね?」
「そうだよ!」
「ってことは 次に来たら 100ってことですよね?」
「そうだよ! 大丈夫! 落ち着いて!」
そしてYASUが スタート台にあがる。
振り返った YASUの口から出た言葉は・・・
「これが戻ってきたら スタートで いいんですよね?」
「そうそう! 落ち着いてね!」
YASUがスタート!
泳ぎだすと いつも以上に 積極的に飛ばしている!
泳ぎ終わった院長は 座り込んでしまい 立ち上がることができない・・・
「なんも言えね〜」に次ぐ名言
「あした診察できね〜」
アンカーは あらい。
ここまでつないでくれた メンバーの力を ぶつけるときが 来たのである。
あらいが スタート台にあがる。
総監督と目が合う。
総監督は 小さくうなずいた。
「あとは頼んだぞ」 という言葉が 聞こえてくるかのように・・・
あらいがスタート!
渾身の力で泳ぐ!
なんか 空回りしているような 気がするが もう行ってしまえ〜!
そしてゴール!
プールサイドに上がり チームで ゴールの喜びを分かち合う!
着順か記録に 問題があったのか 電光掲示板の表示が出ない。
そして 表示がされると あらいSSは2位! となっていた。
世界記録の突破はない
日本記録を突破した チームのアナウンスが流れる。
「あらいSS」の名前はない。
とにかく 頑張ったから もう2位という結果で十分!
お互いを讃えあう
それが終わると また院長は座りこんでしまった
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リレーが終わると すぐに 1500m自由形の レースが始まる。
総監督の出番である。
3組に登場する院長は 座り込んだまま クールダウンもできず プールサイドでじっとして 動く気配がない。
あとの組で泳ぐ あらいと YASUと 藤城氏は 着替えて観覧席に上がる。
リレーメンバーはもう、1500のことなど 考える余裕もなく とにかく休む 食べる、寝るといった感じ。
午後3:00
総監督がスタート!
そして院長がスタート!
今年、「これ以上やせたら困る」という理由から、1500を 封印していた総監督は 落ちはしないものの 少々、スローな展開に・・・
心拍数を上げすぎず 心地よく・・・!?
これでは完璧な脂肪燃焼となってしまう。
このまま1500を泳いでしまうと 有効な脂肪燃焼を続けた 有酸素運動になってしまい、ますます身体が
細くなってしまう・・・!?
案の定 ゴールした総監督は 一段と やせ細っていた・・・!?
院長は 迷っていた・・・
「1500は とても無理だから 棄権する・・・」
「でもせっかく来たから泳ぐ・・・」
この会話を何十回となく繰り返した。
結局泳いでしまった院長は 最後までイーブンペースを保ち 何と、楽々と23分を切ってしまった!
つづくYASU
高速水着後 いい記録を出したい! でもリレーの疲れが取れない・・・
しかし、泳ぎだすと これまた最後まで イーブンを保ち YASUも23分を かる〜く切ってしまう・・・
そして リレーで大ベストを 更新した藤城氏。
レース直前に とん汁を飲み干し あきたこまちの塩にぎりを食べ、 余裕たっぷり!
結果 20分30秒を切る好タイム!
最後はあらい。
まったく疲れが 取れていない。
もういいや。
フォームに気をつけて 最後まで乱れないように行こう!
スタートして 700mを通過したあたりから なんか元気が出てきた。
よし、上げてみよう!と 1000mを超えてから 上げてみた。
結果 19分12秒という この足で、しかも 練習していない情況としては ありえないいい記録!
無事すべての レースが終了した
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着替えて 1500mの結果を見に 1階の受付へ
「あ、せんせい! 1500が1位になってますよ! しかも全体でも2位ですよ!」
「え〜!? ほんとに!?」
「YASUと藤城君も3位に入ってます!」
「みんなすごいね〜!」
受付前で 大騒ぎをしていると 受付の方が・・・
「あらいSSさんですか?」
「はい・・・」
「先ほどのリレーが 日本新記録となっていますので 日本記録証を 受け取ってください!」
「え〜〜〜〜っ!?」
もう、ここからは 文字では表現できない情況です・・・
このようなわけで 総監督をはじめ あらいSS選手団は 日本記録という目的を果たし さらに1500mで 素晴らしい結果を出してきました。